アーバンビューグランドタワー内に広島の一流のグルメと施設を備えた広島のオープンスペース「Alambic(アランビック)」

ギャラリー

1FギャラリーG

TEL:

  • 営業時間 11時~20時(最終日は17時まで)展示により変動あり
  • 定休日 毎週月曜日
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【終了】Gセレクション 久保寛子 ブリコラージュの女神

会期:2017.7.4(tue)-9(sun)
時間:11:00-20:00(last day -16:00)
オープニングパーティ:7.4(tue) 18:00-

kubo.ai

 

このたび、災害とブリコラージュをテーマに個展を行います。

大きな災害は時と場所を選ばず、それまで当たり前にあったものを喪失させ、私たちの生活を一変させます。生き延びた人たちはとりあえず手に入るもの、使えるものを利用して生活を始める他ありません。私はこのような、物質的に貧しい状況において人があり合わせの手段や道具で世界に対応するさま、つまりブリコラージュの中に人間の創作活動の原点があるのではと考えました。

人類学者のクロード・レヴィ・ストロースは『野生の思考』において、世界中に存在する神話がそれぞれの時代、各部族に伝えられてきたエピソードの断片を組み合わせてつくられていることから(そのために生じるズレや揺らぎから新たな物語が生まれる)、神話も一種のブリコラージュであると説きます。そしてそのような思考方法は近代化の中で切り捨てられてきた、理性と感性を分離しない豊かな知性であると言うのです。

私はこの「手しごと」と「思考」における二つのブリコラージュに、芸術の本質を知るための重要なヒントがあると感じ、今回の展示のテーマとしました。作品に使用したブルーシートや土のう袋は、一時的に難をしのぐ為の安価な素材で、被災地などで多用されます。それらに加え家具や道具などの生活用品、また水や土など自然物をブリコラージュし彫刻作品としての新たな姿を与えることで、喪失と再生の象徴が作れるのではと考えました。

レヴィ・ストロースは人類学者・フランツ・ボアズの言葉を引用しています。
「神話的世界はつくられるやいなや破壊されねばならず。その破片から新しい世界が生まれるかのようだ」

久保寛子 Hiroko Kubo

1987 広島県生まれ
2009 広島市立大学芸術学部彫刻科卒業
2013 テキサスクリスチャン大学大学院彫刻専攻卒業
現在 広島市立大学芸術学部彫刻専攻 非常勤助教

個展

2013「現代農耕文化の仮面」広島芸術センター(広島市)
2011「歴史的人間」公益財団法人泉美術館(広島市)
2009「Human Acts」Art Space HAP(広島市)
主なグループ展
2016「瀬戸内国際芸術祭2016」小豆島三都半島(香川)2016「オソレイズム」はじまりの美術館(福島)
2016「ENVIRONMENT」フロジノーネ芸術大学(フロジノーネ)2014「KUA’AT」広島芸術センター(広島)
2014「拡張する地平線―日本現代美術展」53美術館(広州)
2013「Texas Biennial」ブルースター現代美術館(サンアントニオ)
2013「The Best」 Red Arrow Contemporary(ダラス)
2012「2012 MFA National Competition 」First Street Gallery(ニューヨーク)